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劇団きらら「気持ちいい穴の話」

「受けた恩は石に刻め、与えた恩は水に流せ」とは言うものの。

 まず最初に、この演目のお話とほぼほぼおんなじことを
私は体験してしまったので、前作「ブーブーソング」を見に行こうとしても、
お金と時間の隙間、全部塞がれてしまった!

 お金と時間の隙間を塞がれておとなしく働いても、周りの思っていることや
言っていることと私自身の思いや考えにずれが生じてもどうしたらいいかわからない、
わからないから振り出しに不利な状態で戻る羽目になり、
結局、私自身が恥ずかしい人間だった。

 そんな事を考えつつ、スタブハブというチケットサイトから外国のいろんなスタジアムを
プリンターで引っ張り出して、紙工作をやって、時間をやり過ごしてる。

 こういうことを抱えつつ、箱に入ると、驚いた!
客席部、背もたれのある椅子ではなく、高反発の座布団を直接段目に敷いて、
段目も比較的緩やかに作っている、「隣席問題」からそうなったのであれば
ものすごく申し訳ないし、みきてぃが作る世界や劇団自体が少しずつ変化していることを
じわじわ感じていると、物語本編に入り込んでいた。

 今回の「世界」は「耳かきエステ」。
自分、東京遠征で羽田空港着より、成田空港着の飛行機が運賃安くて、
京成スカイライナーに乗って、上野に宿を取るほうがいろいろ都合がいい。
京成上野駅から弁天池をかすめ、酒悦本店と鈴本演芸場、岡埜栄泉をとおって
ダンディというサウナ・カプセルホテルを使うのが好きだった。

 そこのサウナ・カプセルホテル、一番上の階に浴場と露天風呂があって、
隣に耳かきエステがあって、その横をかすめるようにお風呂へ行かなきゃいけないのが
ものすごく複雑な思いだったことを薄っすらと思い出す。

 意外に可愛い女の子が二三人たむろって、お客を待っている様子が
私は妙に切なくて、秋葉原だったっけ、耳かきエステを巡る刃傷沙汰を知っているから
なおさら切なさに拍車をかけて、という「つかみの空気」がきちんとできている。

 その空気の中に人生をしくじった中年のおじさんが店長として働きに来た。
次はこれまた人生に迷った中年のおねえさんが耳かきエステ嬢として働きに来る。
そして、これでもかと人生をやり直そうとする中年のおじさんがお客としてやってくる。
ここに、もとからいる(ことになっている)若いおねえさんが場を整えながら、
客と嬢の関係と人生を生き直す上での同志との2つの相反する関係を
行ったり来たり、振り子のように運動するさまをイタリア、フランス映画のような
ゆったりした空気と、リズムで見せている。

 ゆったりした空気とリズム感で見せている物語の本質は「トラブルとはなんぞや?」ということ。
私は「誠実に立ち回っている」・あなたは「ずるく立ち回っている」。
私は「ずるく立ち回っている」・あなたも「ずるく立ち回っている」。
私は「ずるく立ち回っている」・あなたは「誠実に立ち回っている」。
この3つ以上の「立ち回り」パターンの摩擦が「対人関係におけるトラブル」になるのかも。

 というか、人は「責任」という名の「爆弾」を投げてよこしながら生きている。
・・・責任の所在が偏っている、と言うけれど。
「迷惑をかけているのかも」という自覚があるとストレスになり、
自覚がないと相手にストレスをなすりつけてしまう、なすりつけるとトラブルの種ができる、
けれども一部の人間は自分がストレスを作っている自覚がない、と無限ループが延々と続く。

 ここに剥き出しの悪意が絡めば「毒親」とか、ハラスメントになるし、
剥き出しの善意が絡むとあのおじいさんのように「私って偉い」とメディアから言われたいだけだろ、
という悪意が引き出されるし、好意をむき出しにした結果がストーカー行為になる。
なんか不毛で不幸だ。

 物語の中で、この無限ループをぶち壊す出来事が
「酔客を入れてはいけないのに入れて、大きなトラブルになった」ということ、
その結果、無限ループをぶち壊したことによって、「感情をむき出しにすること」が
怖くて、怯えていて、その結果、ままならない人生をどうにもできなくて、
ままならないことを暴力でしか解決できなかった、ということを自覚して、
プラスの結果も、マイナスの結果も全部引き受けて次に進む。

 ふうっ、追体験と言うには重すぎるわ。
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