グレコローマンスタイル「黄昏のジャーマンスープレックスホールド」

演劇とプロレスの素敵な融合。


私たちには「知の畑」を耕すことが必要なのだ。
「地の畑」を耕して作物を得ることと同じように。

 それがある人にとっては「音楽」であり、またある人にとっては「伝統芸能」であり、
「スポーツ」というジャンルで「知の畑」を耕すことが必要な人もまた存在する。
当然、「演劇」というもので「知の畑」を耕し、そこで生み出された「作物」を
あらゆる形で「おすそわけ」することが必要な人もいる。

 問題は、それぞれが違う手段で耕して作物を得ることを
受け入れることができず、なんだかんだと余計なことを言って
場を壊してしまう存在が少なからずいる、というかだれしもが
そういった存在になる可能性がある、という事を知らなければいけないこと。

 そんな観点からもよく考えられている作りだ。
こう言った「プロレス」と「演劇」の融合体は去年、大震災の一週間前、
「笑いの内閣」という京都からやってきたカンパニーの
「俺達のプロレスは反社会的じゃなか」というやつで一度見たが、
この演目を「DDT」とか「西口プロレス」というある意味「演劇に針が振れている」とすれば、
今回の公演はそれよりも「プロレスに針が振れた」感じにバージョンアップされている。
一昔前の「ハッスル」やこれを更に高度化した奴が「WWE」というものなのだろうか。

 というか、村の鎮守様に「奉納」するために相撲ではなく、プロレスをやる、ということが
ものすごく新鮮なのに加えて、今はすごくジメジメとした空気で、その後に続く
灼熱の太陽を通り抜けた先にある一段落、そして冬の寒さへと続く空気がそこにあった。
そんな凛とした空気にリングアナ調の前説が入ってなんとも言えない。

 そこから若いものの「ヤサグレ感」というのが十分に聞いた導入部。
あとは町村合併の話といい、ごみ処理施設の話といい、
最近滅多にテレビドラマを見ない自分が見続けてしまった、
「カエルの王女さま」というドラマの作りとほとんどおんなじ流れ。
違うのはカエルの方は「歌」の力を信じて、だったのに対し、
このお話は「プロレス」という「コミュニケーション・スポーツ」の力を
信じている、というところのみ。

 なんだかんだいっても、人は「つながり」というものを求めていて、
その「つながり」を作るための「手段」というか「場所」として
「まつり」というものがあるのかもしれない。
何者かにとらわれて「なにもできない」わたしが
「新しいわたし」になる「きっかけ」を知らない間に求めているのかもしれない。

 だからこそ、色々な形で「まつり」は存在しなければならない。
プロ野球やサッカーJリーグ、その他諸々のプロスポーツ活動、
音楽や踊り、演劇という文化活動も「やり方」次第で
「まとまって一つとなり、新しい一つを作る」という活動に変化できるのでは?
という「気づき」をもらえるように仕向けられている。

 ・・・無理もない、今回一緒に組んだ九州プロレスの筑前りょう太氏は
Taka-みちのく氏の”KaienTai-Dojo"時代からそういったことをよく考えていて
みちのく氏がどこかメジャーな団体に「出稼ぎ」している留守を守りながら
「プロレス」という「まつり」を千葉県で根付かせようということをやっていたらしく、
筑前氏がみちのく氏の元を離れ、九州プロレスを立ち上げたあと、
みちのく氏が筑前氏の作った「財産」というものに驚いて、ということを
週刊プロレスで読んだことがあったのです。

 そういうことを踏まえながら見ていると、プロレスのリングが
「田んぼ」に見えてきて、リングのメンテナンスをする男たちが
「お米」と「人」はおんなじ手間をかけて育てるのだ、と
お米を田んぼで育てるのは女の人に任せて、
おれたちは「人」をリングで育てる。
でも、女はさみしがりやで、「他者」に向ける愛をわたしにも向けて、
だからすっぽん、なんだろうなぁ。

 けれども、今の状況はそういったことを真っ向から否定して
「経済の効率性がどうのこうの」と「知の畑」をめちゃめちゃに荒らして、
この行為を「経済性」という輩が仰山いる。
この輩はゴミを漁って、生きていることが好きなのかもしれない。
というか、そういう人間じゃない生活が当たり前だということの哀しさが
じわじわと高まっていき、最後の椎木さんという「演劇のプロ」と
筑前りょう太という「プロレスラー」それぞれが持つ「プロの凄みと色気」が
リングの上に炸裂し、めんたいキッドのルチャリブレがいいアクセント、
そして、新しい始まりの匂いが。
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