ゼロソー 「つれなのふりや すげなのかおや」

松岡優子の「集大成」というものを見た。

 それにしても、「おや、まぁ」としか言えない。

 当初の予定はゼロソーだけを土曜の昼に行く予定だったのが、
九州芸術工科大学の「興行講座」が入ってきて、
月曜日と木曜日に 興行講座があるものだから
予定してたショーマンシップの日程を 動かさなくてはいけない、
それと前後して枝光アイアンシアターの
「だーのダンス」を うっかり入れてしまったので日程を再編成する。

 日程を再編成すると熊本県立劇場で面白い演目があって、
それにこないだお世話になった人が出ているんじゃないかな、
という話があって、ことばのパス回しをやる中で手配する。

 だったら行きを新幹線にしておけば熊本で乗り換えて水前寺、
県立劇場に寄ってチケットをピックして宿に行けばなんとかなる。
開演時間が20時半始まりというのはほんとうに有難い。

 ゆーこねーさん(とあえて呼ばせてもらう)が「舞台生活30周年」の節目らしい。
・・・てか、ねーさん歳いくつよ?
女の子に対して歳を聞くことが失礼だと知っている上で。

その記念公演「群」をきちんと見ておきたいな、と思ってはいるが、
一発目の「或星」は日程は無理すればなんとかなるのだが、
場所が場所で 新幹線使ってもどうにもならない状態。
二発目の「嫉妬」は一度予約するものの、
「ドイツ演劇に関するブレーンストーミング」が入ってきて、
おまけに「大砲の家族」と もろかぶりだったからどうにもならず。
今回、やっと行くことができて何より。

 表演空間、というか、全体の空気が「おとな」だ。
なんどでも言う、「おとなの空間」とはこのことか。
「わかもの」の持つ空気とはどこかしら違っている。

 その空気に「布団」が1セット敷いてあること、
という不気味さ、静かすぎるのにも程があるくらいの静けさ。

 音として鳴っているのは上の階からのドスンドスンという足音、
そして空調の作動音。
そういう中でホタルさんとの「身体言語」のやりとり、
見手同士のこれまたやりとりもみんなひっくるめて
ひとつの「演劇」が成立している。

 本編が始まるとこれまたすごい。
場面の転換はきららがよくやる「踊る衝立」をゼロソー流にアレンジして、
ゆーこねーさんのことばの回しはあるときはトーキー映画の女弁士、
またある時は心を病んだ女給さんの妄想、さらにはある詩人の妻、というように
いろんな「引き出し」の中身をこれでもかと魅せつける。

 基本線は3つの戯曲があるけれど、順番を決めて
場面転換という「インターバル」を挟まず、
それぞれの物語を同時進行で「走らせる」趣。

 このグルーヴ感が「林芙美子」とか高村光太郎の「智恵子抄」という
古典文学を物語の流れはそのままに「空気感」というものを
熊本の空気に置き換えたものと絶妙のバランスで混ざっている。
この絶妙のバランスに「イソップ寓話」がスパイスとして効いている。

 そして女の子の着ている洋服がゆーこねーさんのかつて通っていた中学校、
高校の制服から大学入学時に着ていたスーツ、県立劇場の仕事で着ていた スーツ、
そしてこれからそうなるであろう時に着る洋服、本人は稽古着の浴衣。

・・・これだけをとっても一人のある女性の「歴史」が板の上にある。

 そういうことを踏まえても「女の情念」ってまじでやばいし、怖い。
そのヤバさ、怖さをこの歳で体現できるなんて、
ゆーこねーさん、どれだけの修羅場を踏んできたんだい?
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