劇団あおきりみかん 「発明王子と発明彼女」

人類最高かつ、最大の「発明」は「愛」だったとは。

 いや、まあ、もう大変です。
カムヰヤッセン見学後、久しぶりにあって話す人が多く、
初日乾杯に紛れ込んで色々と話、顔をつないで静かに
その場を離れ、かなり遅れて月イチデート。

 先週見学に行った「シラノ・ド・ベルジュラック」と
「素敵じゃないか」について「大切な人」と色々話し、その話題から
最近起こった仕事のことや、今までの人間関係、スマートフォンの使い方
おまけにグーグルの使い方などいつの間にか深いところまで。

 結論として、「もう、うしろは振り返らない、前しか見ない」と一致したところで
約束の時間が過ぎて、博多駅に「戻る」時間帯ではないから
おとなしく家に帰り、歯を磨き、風呂に入ってスカウティングレポートを
書きながらまんじりとしない夜を過ごし、時間になったから
博多バスセンターに向かう、本当は始発電車で行きたかったのだが。

 それから時間をうだうだと過ごして、6時45分博多発の高速バスで
宮崎に向かう、そこまで完全に寝ていないから座席に座ると
完全に落ちた、目が覚めるともう宮崎。

 駅前のバス停で降りて、まず向かうは「おぐらのチキン南蛮」。
一昨年の「演劇時空の旅・ファルスタッフ」終演後、
メディキットセンターから宮崎駅に向かい、B&Sつばめ、
自分が予約した便より一便早いのが止まっていたから
便変更を仕掛けようとしたが、うまくいかず、途方に暮れて
ウロウロしたら、ちょうど店を見つけ、夕食時の長い列に並ぶも、
間に合わない、ということでお預け食らったわけで。

 そういうこともあって、とにかくまっすぐ歩くと
ちょうど開店直後の「第一ロット」に間に合う。
かくして二年越しの宿願達成。
・・・鶏肉、しかも胸肉は飽きないねぇ、どんな料理にしても。

 まあ、時間もあるし、メディキットセンターまで歩くか。
まあ数回行くと歩いてでも辿り着くのはいいことだ。
橘通りをずんずん行き、角を曲がり、大学を見つける前に
鳥の炭火焼屋を見つけ、団子屋を反対車線に臨み、
あとは「花地蔵」という花屋を見つけるのみ、と
思ったらそれより前にたまたま出会ってしまった。

 うん、ここの鹿目さんとは去年の廿日市で出して受けて以来、
色々と気にして、気にされていて、文章面においてたくさんのヒントを貰った。
いま、わたしはその「教え」をわたしのからだに落としこんで
「身体言語」に合わせた作りなおしをやっているのかな。
そう考えれば、あの一年間、こりっちを離れて自分のメディアを作って
書き続けたことが多少なりとも良かったのだろう。

 そういう「歓び」を感じながらまたスカウティングレポートを書く。
書いて、頃良い時間になったので上に上がり、ハコの中に入る。

 ハコの中に入ったら、「演劇時空の旅」という企画というものが
あらゆる意味で恐ろしくお金がかかっていることがよくわかる
シンプルな客席の作りをしていた。

 客入れ音からある意味まったりまったりしていて
なんとも言えないところから気がつけば本編になだれ込む。
そのなだれ込み具合、と言い冒頭部の演者の登場具合といい、
「イリュージョン」というものが大変良く効いている。

 物語の肝は「男女の仲、というものの機微」。
この肝を現実なのか、それとも「妄想」なのか、
すごくあやふやな空気で見せつつ、ところどころに
「ご飯を作る、ご飯を食べる」というムーブを入れることで
「妄想」に傾きそうなところをぎりぎりの線で踏みとどまれるように
流れを作っている。

 味付けは童話の「幸せな王子」をベースにして
時折「ロボコップ」の「記憶を思い出す」ところを
混ぜあわせ、山場は「大鉄人17対18」で「男女の対立」を表現したところに
ジッタリンジンの「プレゼント」の歌詞を
「名古屋の有名デートスポット」に置き換えて、
「思い出が多すぎて深すぎる」ゆえの「街自体を破壊したい」願望が効いている。

 けれども、物語が進み過ぎると、「高次脳障害」を
負った人間の持つ「程よく出したいけれど、うまく出せない」感情、
MAX「しか」出せない不都合、そういうところまでじわじわ見せている。
さらに、この障害を引き起こした原因である「ドイツでの列車脱線事故」に
「遭遇した」ことを信じられない、信じたくない、という「混沌」、
素性もなにも知らない「他人」をある意味「助ける」ため
「代わり」に「生きる」ように仕向けた。
 そして「幸せ」な感覚を取り戻して「新しい人生」に踏み出させていく。
そんな「裏設定」まで見えてくる。

 これらのことを目の当たりにしたら
「わたしは、果たして他の誰かを幸せにできているか」という
問いをつきつけられているような気持ちになるではないか。

 それと同時に、「大切な人」と前の日、話したことが
じわりじわりと蘇って「まあ、幸せに少し出来ているからいいか」と
ものすごくこそばゆい気持ちになる見後感。
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