北九州芸術劇場 「劇トツ×20分」

世代間抗争、開始。

 鹿児島でmokeのスカウティングをして、色々雑談して、天文館まで歩き、
競輪の場外車券売場で新幹線後の博多小倉の電車の手配。
なんか、心と体が疲弊しているらしく、なにもできないまま路面電車に乗り、
鹿児島中央駅、なにも食べる気力もなにもなく、ポテトチップスとサイダーを
買って、乗って、食べて、うとうとしていたらいつの間にか博多。
博多からソニックに乗ると、スイッチが入り、スカウティングレポートの
書き出しをそろそろと始める。

 小倉について、駅上のステーションホテルに初めて泊まる。
あの長い廊下は梅田の新阪急ホテルを彷彿とさせるが、
部屋の広さは大阪福島のホテル阪神そのもの。
窓の眺めは淀川ではなく、小倉の製鉄所だったが。

 お風呂に入り、パソコンを立ち上げて人心地ついたら
外に出て、飯を食うことにしたいけれど、どこで食べるかわからない。
白頭山の100円ビール、飲んだくれたいが、場所見つけた、
でも、なんか、存在していないことになっているらしい。
おまけに前の日、鹿児島屋台村でズブズブだったので現金も心もとない。
故に鉄なべで酢モツと餃子、そして鯖のジンダ煮。

 程よく飲んで、食べて、宿に戻って書きつつ、湿気対策をしつつ、
「おんな酒場放浪記」を見ると、もう眠くなる。

 朝起きて、体温めて、朝飯食いに行くと、食事会場の空気が
恐ろしいくらいリアルに「彼の地」のそれと同じだった。
「食事」をする、ということがこんなに「人生」を表現しているなんて。

 宿を出て、京町銀天街をウロウロして、コーヒーを飲むと
「いまたかとゆかいな仲間たち」が賑々しくお仕事をしていた。
気になってしかたがないけれど、とりあえずスカウティングレポートを書く。
けれども、テーブルの具合で、光学マウスが的確に捉えてくれない。

 仕事にならないから、いまたかにご挨拶して、
つじりというお茶屋の中にある日本茶カフェでグリーンティー飲みつつ
スカウティングレポートを書く、なんとか書き上げて、ありがとうダンスを
こっそり踊って、北芸に向かう。

 今回、チケットに関してしくじりをやらかす。
「切り取り無効」の副券を知らない間になくしてしまっていた。
・・・まあ、「折り曲げる」と破れやすくなるのか、という発見。
にしても、北芸、今のチケットサイズは大きすぎる、いまさらだけど。

 こういう「対バン形式」の演劇は吉本興業が絡んだ
「E-1グランプリ」から始まって、「カラフル」、そして「劇王戦」、と
時間、表演空間、人数、審査方法とフォーマットが整備確立して、
ひとつの「パッケージ」として完成を見た。

 このパッケージの様子がプロレスというパッケージと
重なるところが多く、口の悪い人間がプロレスを「演劇」と
言うのもよく分かるくらい、親和性が高いのか、という発見をすると
もう本編だよ。

 今回のラインナップはC4という北九州の隠れた逸品、非売れという
E-1グランプリを知る猛者、そして「九州若手規格・ムニムニ」という
試みから不思議少年とブルーエゴナクが登場、ここに前回、
長崎宝町ポケットシアターの「ワンコインウィーク」という「ハウスショー」で
鍛えた成果を携えて劇トツを勝ち抜き、劇王戦、チャンピオンまで
あと少し、というところまで駆け上がったフーズに挑戦する趣向。

 この試み、出演順のアヤが以外にも効いてくるんだよなぁ。
けれども、効いてくる、と思って「駆け引き」というやつをした時点で
「評価の外」に置かれてしまう、とにかく「現時点、ガチの実力」を
出していかなければカンパニーとして次も、先もない。

劇団C4(北九州)

 ここ、久しぶりに見るんだよなぁ。
なかなか日程や、時間が合わなくて、気がつけば数年ご無沙汰だ。

 お話の肝は「高齢者隔離法」、またの名を「姥捨て山法」で
「高齢者収容所」に自ら入ることを選んだ母とその娘のなんだかんだを
「たまごやき」という料理に込めた、ただそれだけ。

 なんていうか、「毒の棘」があちらこちら、気が付かないところに
突き刺さってしまっていて、しかもたくさん刺さっていて、
「最後の20分間」までには全てを取り除くには難しい。

 結局、最後まで取り除けなかった「毒の棘」から
じわりじわりと毒が回って、周囲にばらまかれてしまってる。
毒を食らうの嫌だから人のつながりを切ろうとしているが、どうなんだろう。

 所詮、国家というものは「第三者」なのかな。

F's Company(長崎)

 「リア充」に嫉妬する「コミュ障」のお話。
わたしもそうなんだけれど、全体的に
「アーティストとその周辺にいる人々」という人種は
根暗な性質を持ってるらしい。

 この根暗な性質をどうにかしたいから何かを「つくって」、
わたしを「晒して」生きていく道を選んでいるのだろう。

 そういう観点から見てみると「リア充爆発」てな
「テロ行為」を企てることすらも悲壮感どころか恐ろしく
楽しそうじゃないですか。

 まあ、こうして「同士」がいて、どういう形でも気持ちを
通じ合わせることができる。
これが「幸せ」であり、「リア充」なのだろう。

 となると、それぞれの言葉の定義がわけわからなくなる。
この落差で見せるのかな、けれども塩梅を中途半端で調整したのかな。
・・・正直、フーズらしからぬ仕上がり具合だった。

非・売れ線系ビーナス(福岡)

 「おんなのこのじんせい」。
これを「コンテンポラリーダンス」のリズム感をベースに、
「謎」を「掛けて」は「解いていく」、夢の遊眠社と
野田秀樹風味で見せる趣。

 それにしても、きむかな、まじでかっこよく、そしてかわいい。

 「おんなのこのじんせい」の中で追いかけるものが
「匂い」という「おとこ」から「蝶」という「何か」、あとなんだ。
細かく、細かく切り替わるのはいいことなのか、何なのか。

 「おんなのこのじんせい」、なのか、
「おんなのこ、たちのじんせい」なのか。
「おんなのこ、それぞれのじんせい」なのか、
みんなまとめてなのか。

不思議少年(熊本)

 初めてこの「短時間・少人数」に挑戦したムニムニでは
「知的障害、もしくは発達障害」を抱えていながら絵を書いて
お金を稼ぐ妹とそれをマネージメントする姉の間に沸き起こる
「狂気」をこれでもか、これでもか、と見せ、「美の生まれる瞬間」を
創りだしやがった。

 それからこのカンパニー、倍じゃない、乗の早さで
「実力」をつけ、熊本を飛び出し、宮崎、福岡ぽんプラザと
ツアーまでやって、熊本の若手企画「dengeki」で図抜けた力を見せ、
この「劇トツ×20分」に参戦してきた。

 ああ、「バレエ」という「身体言語」で「海」と「海で起きた出来事」を
表現するとこんなに美しいのか、という時点で「つかみ」はOK。

 ここからある意味、「海とともに生きることになった」一人の女の人が
生まれて、生きて、死んで、次に繋がるさまを「美しい身体言語」を
使い、板にある空間と時間が丁度いいバランスで揃えられ、
「人生というものは油断も隙もない、けれども不思議である」、
「恐ろしいけれど、この恐ろしさ、というものがとても楽しい」という
「ひとつの物語」として完成させやがった。

ブルーエゴナク(北九州)

 ムニムニでこのカンパニーを初見、というか
あなさこを初見した時、正直、驚いた。

 いや、まあ、「千年女優」で「見る姿勢」というものをなんだかんだと
陰で悪口叩かれているのをうっかり見て、聞いたことで、
嫌な気持ちになった事も重なって、「開演前のご挨拶」に
過剰反応していたのかも。

 見てみると、ものすごくおしゃれで、その時は「異性愛」と「同性愛」、
そしてその中間のグレーゾーンという「複雑な状態」で起こっている
「セックス」というコミュニケーションのお話をエグく見せている。

 以後の演目も、このテーマがずっと存在していて、角度を変えていつの間にか
「社会の闇」というものをある程度詳しく、わかりやすく見せるか、という
方向性を作り上げて、これまた「劇トツ×20分」に参戦してきた。

 ・・・正直、反則っす。
「男子の女装」というやり方で全てを持っていきやがる。
この全てを「持って行かれた」状況で「おんなのこの危うい友情」が
隠し持つ「陰湿さ」というか、ドロドロ具合が「サプライズパーティ」を
企画した、してくれなかった、というシチュエーションに込められている。

 これが全て女の子だったらすべての感情をオブラートにくるんでみせる、
くるんでみせるので、別の意味でより陰湿だし、ドロドロになる。
けれども、男の子はそういうフィルター全くない、ないからすべての感情が
ストレートに見えてしまう、だからえげつないのだ。

 ひと通り見て、審査員の講評を聞いていたら、
今まで忘れていたことをふと思い出してしまった。
20分、というか30分という短い時間を「演劇」としてどう使うか?
「長い物語」の「どの部分」としてなのか、
それとも「ダイジェスト版」にするのか、「完全パッケージ」で
見せていくのか、そこのところをはっきりしなければマズイよな。

 料理で言えば、「もっと食べたい」と思わせるのか、
「これでもう満足」と仕掛けていくのか、そしてどちらを望んでいるのか?

 このふたつをわかっていたのか、いなかったのかが差につながった。
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