日本劇作家大会2014豊岡大会

たくさんの「旅」の始まり。

 ここ数ヶ月、ここ数週間、そしてここ数日、
いつも頭の片隅の中にとどまっていたことがある。
「そういえば、演劇というものをわざとすべとして
 使い始めて、ちょうど干支が一周りしていた」という事実。

 あの時はちょうど2002年の日韓共催W杯、
今世紀初で最後のお祭り騒ぎを楽しみながらも
なぜか、「居場所のなさ」というものを感じていたし、
いままでの「人生」が壊れて、仕事も、お金も亡くした。

 人生が壊れると心もあっけなく壊れるんだな。
壊れすぎて何を一体やっているのかわからなくなる。
分からないから自棄のやんぱちで自分で自分をひどくする。

 酷い自分で「文章」使って表現しても、なんかままならない。
もしかしたら「からだに喋らせたほうがいいのかも」と
職安のチラシに刺さっていた「福岡舞台計画」の案内を見、
その次の年、ホークスとタイガースの日本シリーズ第七戦を
横目に見て、わたしは演劇というものを始めた。

 それからみんなで作品作って、次第にからだでしゃべることが
できるようになり、どうすればもっと良くなるだろうと
他の劇団や、表現を見に行くようになり、見た「結果」を
自分の中で咀嚼して、吸収できるように「文章」を書き始め、
まだあの時はマヤ北島氏の「漂流画報」というものが
存在していたから自分なりにおとなしくはしていた。

 で、福岡演劇フェスティバルが始まり、マヤ北島氏が
いつの間にか「いなくなって」いて、時を同じくして
「こりっち」というものができて、気がつけばここにいた。

 確実性を上げるために熊本でリーディングのトレーニングをし、
そうなったら演出のことも、さらには劇作のことも、
そこまでやらなければ、「スカウティングレポート」は
書けない、というところにまでたどり着き、
さらには立ちたくもない矢面に立たされ、結果「作ったもの」を
一度捨てて、また「新しく」作りなおして、去年夏の日田から
大阪、直島でひとつの「区切り」がついたのかな。

 さて、「区切り」がつけば、「あたらしい段階」をどう進むか
考えなければいけない、というか、「あたらしい段階」は
どのような「形」をしていてどれくらい険しくて、どれくらい「危険」で
更にはどのような「ルート」を取らなければいけないのか、
色々と思案し、思案した結果どういう方策を取るか、
考えなければいけないわけで。

 ここに、「日本劇作家大会」というものが9年ぶりに開催、という
「お話」が飛び込んできた、ちょうどいいタイミングで。

 知らない場所に飛び込んで、知らない人と「演劇」という
「わざとすべ」を使いながらお互いがお互いを「開示」して
「ひとつの結論・結果」をつくり上げる、という難しさは
広島廿日市と高知の「演劇大学」というところで、さらには
福岡グローバルアリーナでの「演劇大学」で嫌というほど
感じてしまった。

 その原因はいったいぜんたいどこにあったのか、ということを
半年かけて「探り当てて」、結果、ひとつの結論に辿り着く。
というか、今まで言葉にはしてきたがその言葉がどういうものか
「体感」することができなかった、ということ。

 ・・・「ピーキング・ライン」が全く出来ていなかった。
「目標」というものがあって、「準備期」から「キャパシティ期」、
「パワー・テクニーク期」、「実戦期」、さらには「リカバー期」から
「休息期」のサイクルがまったくもってわかっていなくて、
変な感じで上がり、変な感じで落ちることに対する苛立ち、
加えて、「劣っている」という苛立ち、そういうことが重なって
気力、体力の「もって行き方」を知らなかった。
「日常」からハイパワーで「非日常」へ持って行き、
疲弊して「非日常」から「日常」に戻る。

 それでは何も「学んだこと」がからだにはいらない。
故に今回はピーキングライン、というものを意識し、
ベストの心と体で入ることができるように水曜の昼、
福岡から大阪に入り、木曜は大阪から城崎温泉、
月曜の早朝、バスで城崎温泉から大阪に戻り、
火曜の昼、福岡に帰る。

 まあ、演劇のトレーニングで演者と演出はひと通りした。
今度は戯曲を書く、ということをしたいな、ということで
「平田オリザ戯曲講座」はまっさきに受ける。
そこにワークイン・プログレス群とiaku、そしてろりえの見学。
レセプションとその他アクティビティは追々、という方向性で。

 気をもみながら飛行機の手配、参加登録と宿の手配、
大阪からのJR、城崎温泉からのバス、それぞれ手配を済ませ、
日常の些細なゴタゴタを程よく振り落として関空行きの飛行機に乗り、
着いて、新今宮までラピート、くねくねとJRに乗り換え福島、
ホテル阪神に着いて、落ち着いて、阪神百貨店梅田の地下で
ひと通り買って、ホテルで飲む。

 翌朝、大阪からゴトゴトと城崎温泉まで特急で向かう。
・・・それも昔懐かしい特急車両。
単線行き違いで最新型の特急車両を2回見て恨めしい気持ちに。
駅前の観光案内所で旅館への荷物を預け、アートセンターへ歩く。

 おおまかな参加の手続きはできたけれど、
有料や予約制のアクティビティについて、細かいところが
うまくいかず、結果大雨の中をご飯食べに戻り、
気をもみながら待って、なんとか一通りアクティビティのチケットを
もらってから「戯曲講座」というところから始まる。

 こうやって周りを見渡すと広島のおちさん関係が意外と多く、
あと、一癖も二癖もある方々ばかり、その中で窮屈なまま
「戯曲の構造」についてイントロダクションがあり、
「第一の構造」をまずは作ってみよう、そしてふたつに絞る。
で、日程を通して付き合う「第一の構造」とメンツが決まる。
 
 てか、共同制作で「苦手な」人と組む、という最大の課題発見。
2000円をドブにすてて好き勝手やるか、辛抱するか。
「劇作」以前の問題からクリアする、とはこのことか。
それにしても「立ち話」ですべてを決めようとするのは
いささか失礼では?
まずは座れよ、と切れそうになるのを抑える、必死で。

 もかむかといろいろな感情を抱え、よりひどい雨の中、
城崎温泉駅までずぶ濡れで戻り、送迎車に乗り、
旅館に入り、滞在期間中の外湯入浴フリーパスをもらい、
部屋に入って、中を作り、浴衣に着替えてから
またアートセンターに戻る。

 その前に風呂だ、風呂。
まずはアートセンター近くの「鴻の湯」だ。
まとわりついていたものを落として湯船に浸かる。

 こうして、開会式途中で入り、終わって、なかめぐとかさはら両氏に
はじめて我が身のしんどさを「吐きだし」てしまう。
まあ、まずは辛抱だ、辛抱、いざとなればトンズラすればいい。

 そう開き直ってスカウティングという「本来の仕事」に入る。
終わって、旅館の送迎車を待ち、旅館近くのラーメン屋で
軽く食べて戻り、大浴場の風呂に浸かり、気を失う。

 目が覚めるともう外湯が開く時間。
旅館から「自転車」を貸してもらえる、ということで
ありがたく使わせていただく。

 まずは「一の湯」に向かい、お風呂に浸かってから
喫茶店でモーニングを食べ、アートセンターに向かう。
スタッフ、関係者用のセットを横目で見ながら昨日のレポートを上げる。
そうしたら面子が集まってきて、どかどかと土足で入り込もうとした人に
「そうしたら、ゆるさないよ」とプレッシャーを掛け、
また立ち話で済ませようとするから座る方向に持って行き、
「第一の構造」のネタ元から「登場人物」の素案をもらい、
「基本的設定」の検討に入る。

 ・・・午前中、ネタ元の人がネタだけ持ってきて、
仕事の都合でその場を離れ、残された人々で検討をするが
なかなかまとまらず、食事をしに一度戻り、「御所の湯」に浸かって
アートセンターに戻り、公開稽古がホールであったので
一旦スカウティングの体制にはいるも、なんかチクチクしやがる。
というわけで、また設定を作る場所に戻る。
ある程度設定を作って、見せて、了解をもらい、次の段階へ。

 次の段階は「場面ごとの出入り」を作る。
ここからなにかややこしいことになってきた。
決めては混ぜ返し、また決めては混ぜ返す。
・・・もう少しシンプルにやればなんとかなるだろうに、
混ぜ返している人の思考がシンプルじゃないから
どんどんと「ややこしい」という名の深みに嵌り込む。

  こらまずい、と「劇作家協会」の申込書を書き、
事務掛のおねーさんに渡す、というムーブでこっちは「間」を作り、
その「間」にオリザさんが引っかかった格好で状況の打開を図る。
・・・結局はザクっと「鍬を入れた」形で了解を取り、「出来事」、
もしくは「行動」に則した「ことば」を作る段階に入る。
なんとか申込書も事務掛のおねーさんに渡し、安堵して
風呂に浸かり、中華料理店に駆け込み、飯とビール。
iakuにはまだ間があるので「まんだら湯」にまた浸かり、
とまり木でまた地ビールを飲み、「人の気も知らないで」を
見学、中崎町の時よりもより研がれた剣呑さ。
自転車で宿に戻り、また気を失う。

 またまた、気がつけば朝だった。
いつものように自転車で外湯に向かう。
そして「一の湯」で開くのを待つ。
・・・タクシーでさっそうとやってくるかのめっちの格好良さに
度肝抜かれたら、扉が開き、何やら「一番湯」の札がもらえた。
で、風呂に浸かり、とまり木で朝飯食いながら自分なりに作って
アートセンターに入る。

 何なんすかね、一体。
午前中は流れ、殆ど出来ていたのに、飯食って風呂入って、
キコの「Butterfly」をスカウティングしていたら、
なんか変な気持ちになる。
気が気でないのと突然うんこしたくなって外に出て、
トイレに行ったあとなんか話が変な方向に行きやがる。

 混ぜっ返した奴がなんかごねとる。
・・・まあ、午前中から「思うように行かない」感情をむき出しに
し始めていたからなぁ、オリザさんの書いた本の内容を持ちだして
グズグズ言いやがる、それを聞いてより一層気分が悪くなる。
気分が悪くなればなるほど物事は悪い方に行ってしまう。

 ここでオリザさんが「介入」して方向を戻したことで
「作成」が分裂する。
ひとりで作るのか、残りの人で知恵を出し合い、
一人が言葉にまとめるのか。
流れに若干の「ひねり」を加えて、出しきったらレセプション。
キレて、飲んで、気を失う。
・・・ぶっ壊れて宿に戻り、気がつけば朝になっていた。

 風呂に入らず、飯も食わずアートセンターに入る。
ジリジリと待って、出来上がった「ことば」をもらい、
確認する気力もなく、ただ流れを追うだけ。
ひとりで作ったものとみんなで作ったものをそれぞれ見せて
最終判断を仰ぎ、みんなで作ったものを発表することに。

 ひと通り読んで、確認して、お客さんの前で読む。
・・・ああ、これが「納得して言葉を作る」ということか。
それぞれが役割を果たして「編み上げたことば」だからこそ
「感情」が滑らかに動いた。

 感じてしまったらなんだか放心状態。
ろりえすっ飛ばして宿に戻って風呂に入りたい、もう眠りたい。
けれども、ろりえはもうすぐ始まる。
場所に入り、物語にはいった瞬間、泣いてしまった。

 終わって、宿に戻り、風呂に入り、放心状態。
落ち着いて、「地蔵湯」から「柳湯」を回り、そばを食い、
一度宿に戻ってまた放心、夕方になって「さとの湯」にまで
車で送ってもらうと今さっきまでやっていたろりえの面々に出会う。
軽く挨拶して風呂に入り、とりあえず外湯は全部押さえたか。
さらにはコロねえさんにまで出会い、それぞれがそれぞれの
新しい場所に向かうところを見つつ刺し身とビール、そして寿司と蕎麦。

 いろいろなモヤモヤと疲労を抱えて悶々としたらもう朝。
バスはゆっくりと城崎を離れ、いつの間にか大阪へ。

 これから、わたしはどこへ行くのだろう?
わたしはどこへ連れて行かれるのだろう、とにかく、歩こう。
歩き続けよう、そういう気持ちをもらった。
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