時間堂 「衝突と分裂、あるいは融合」

みんな、正しくて、みんな、間違っている。

 故に、ありとあらゆることが一つになって「混ざる」
ことができにくいのかもしれない。

 くろさわせり氏からこの公演の案内はがきで
「お待ちしています」とキャッツカード並みの書き方だったから
正直、びっくりした、びっくりしたから早々に日程を組んでいる。
にしてもなぁ、「ローザ」をぽんと枝光で見ているのに
そのチケットやらプログラムのたぐいをいつの間にか捨てている、
さらに言えばこないだの(以下略。

 ほんとうに「心」と「からだ」が止まってしまうと
色んな意味でものすごく大変だ。

 閑話休題、「プロパガンダ」が酷い、酷すぎる。
正直、選挙に行くほうがいいのか、行かないほうがいいのか、
行って、「敢えての白票」を投ずるべきか、それがダメなら
いったいぜんたいどうしたらいいんだろう、もしかしたら
投票用紙の筆跡で有権者それぞれの「思想調査」やられているかも。

 さらに言えば、「経済成長しない、あるいはできない社会」について
風通しのよい、大ぶりなヴィジョンを描ける人間が
日本中、世界中にだれもいない、という現実。

 もしかしたら、社会全体がそのようなことを描くことができない、というか
「成長」という「亡霊」を信じこんでいる人の「プロパガンダ」がより酷い。
対立するものによる殺し合いしか「解決方法」はないのだろうか?

 ついでに、「データ」というものには、「本当のデータ」の中に
「嘘のデータ」が所々混ぜられていてひとつの「罠」を作っているのかも。
故に、「嘘」と「罠」が当たり前にある社会ではどうにもならない。

 これらのことを考えながら、表演空間や、客席に「変な緊張」が
高まっていることをじわじわ感じて、物語の中に入る。

 1963年、日本という国で「原子力」という「エネルギー」の
「実用化実験」が始まった。
この「エネルギー実用化実験」に携わる人々のやりとりが物語の肝。
「学問」というか「研究」というものは「公開・民主・自主」が
基本線、これは旧制高等学校、大学より言われていたこと。

 ちょうど原子力の「エネルギー実用化実験」開始と前後して
日米安全保障条約をめぐる学生運動が激しさを増し、
激しくなれば、なるほど学問の基本線「公開・民主・自主」が
国家権力、経済権力によって侵食されて、現在に至る。

 その激しく動いている「時代」の中で、「実験から実用」へと
方向性の舵が切られていき、その中で様々な生まれ、育ちの
「背景」を持った科学者とその周辺の人々が「混ざって、混ざらない」
会話、というか議論というか、コミュニケーション、というか、
ディスコミュニケーション、これらすべてがないまぜになった
ある意味カオスな状態で、日本初の「放射能漏れ」事故が起こった。

 「起こったこと」を「素直」に「公開」することが一番大切。
しかし、「素直」に「公開」すればするほど、「恐怖」というものは
より高まり、「実験から実用」へと進めない。
「実験から実用」へと進むことで何か、経済的に益が生まれることを
知っているものは「隠匿」することを選び、それを良しとしないものは
「実験のままで、時を待つ」ことを選ぶ。

 この決して「混ざらない」議論の中、「放射能漏れ」事故の弊害が
じわり、じわりとやってきて、白血病やら小児ガンの問題が
テレビのワイドショーでお涙頂戴の物語として取り上げられている。

 それを見た小さい頃の私はどうしようもない憤り、というか、
不思議な感覚をこの歳までずっと感じていたところに、
今、ここで板の上に存在している物語とこの感覚が
ひとつのものとして「混ざり」始めていた。

混ざり始めたら、科学は人を幸せにしたか?
科学者は偏狭なエゴイズムに侵されていないか?
という問がわたしの眼の前に迫ってくる。

 さらに言えば、「科学」ってなんやねん?
「人間」ってなんやねん?
もっと突き詰めれば、「人間」というものを主に考えるのか、
「科学」というものを主に考えるのか。
行き着くところはそれぞれ、「大切なもの」はなんですか?
という問いに辿り着いた。

 「科学」というものを主に考えると、人間として性格が悪くなる。
性格が悪いまま何かをたまたま成してしまうとその性格の悪さで
「成したもの」に対する評価が曖昧になってしまう。
けれども、「人間」というものを主に考えてしまえば
生きていくこと事態が困難になってしまう現実がそこに在る。

 この世、あるいは現世というものは「程々」、「中庸」というものを
保ち続けることがわたしたちに課せられた「修行」なのだな、
こういう結論にたどり着いてしまった。
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