メニドク「▼(クマ)」

人の持っている「弱さ」をうっかり覗いてしまうと、
なんだか恐ろしく、且つ、切なくなってくる。


 2015年になって福岡の若手劇団がじわり、じわりと芽を出しつつある。
ここ数年間、福岡の演劇に携わるすべての人々が自分のスタイルで
演劇という「畑」を耕し、「種」を蒔き、丁寧に「手入れ」をしたらそうなった。

 そうすることでいろんな方面で「今後の方向性」というものが
できつつある、というかできている。
だとしたら、わたしもその決まった方向性で「全力前進」と参ろうか。

 こんなことを考えていると、ハコの木戸が開いて、
中に入り、黒黒黒一色で箱馬が4つ置いてあるシンプルな表演空間、
おまけに自己啓発系の客入れ音に気を失いかけるともう本編。

 逃げ場がなくなると一目見て、「野田地図」なのか、「柿喰う客」なのか
スタイルの良く分からない作りになっているが、
「コンテンポラリー演劇」という新しいスタイルが徐々に
作り上げられているし、形になってきていると感じることができる。

 「コンテンポラリー演劇」で「インソムニア(不眠症)」、
あるいは「ナムコレプシー(睡眠障害)」という事態から
始まる「精神疾患」という「病気」の一連の過程が
どのように進行していくか、おまけにこれらの「精神疾患」になぜ罹って
しまったのか、原因、あるいは理由を板の上に起こしてみたら
ものすごくえげつない人生が、そこには展開されていた。

 「わたしがわたし自身を信じられなくなる」、
「わたしがわたし自身を救えなくなくなる」状況のもとで
同性、異性にかかわらず、「誰か」を好きになり、この「好き」から
転じた「愛」がその相手に届いているのか、いないのか、わからない。

 わからないが故に「生きている」すべて、「生活」のすべてが
徐々に重荷となり、負担となり、この重荷や負担がどかっと
心や体に入ってくると視覚、聴覚、触覚、もしかすると味覚まで
敏感なところを感じ取ってしまい、この感じ取りが増幅されていく。

 感じ取って、増幅されると心がざわざわ、ゾワゾワして
眠れなくなるものだ、これがインソムニアであり
ナムコレプシーという事態から始まる「精神疾患」の正体。

 眠れなくなるから、さらに「わたしがわたし自身を救えなくなり」、
「わたしがわたし自身を信じられなくなる」から周りが
「わたしをよく」しようとして尽力している「善意」を「悪意」と
取ってしまい、より一層心の病と闇は深くなる。

 心の病と闇が深くなればなるほど、わたしは周りを信じられなくなり、
更には愛する存在すらも信じられなくなって、一人ぼっちになってしまう。

 本当は何とかしてわたしを良くない方向に導いてしまう
「内なるささやき」というものを自らを傷つけず、ましてや殺さず、
「内なるささやき」というものだけを殺さなければいけないのに、
わたしは「内なるささやき」に引っ張られて「愛する人」という
「他者」を殺してしまう、という取り返しの付かないことをした。

 こういうことを若くて美しい女の子が演るとえげつない、
そして「因業」の深さをふと見てしまい、恐ろしくなってくる。
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