ブルーエゴナク「pop!!!」

「演劇」と「編集する力」。

 本当に久しぶりのアイアンシアター。
今までの空間より更に「演劇をする空間」としてすごくなってきた。
おまけにトイレが素晴らしい物になって、変な体勢で水を流さなくても
良くなったし、上の諸施設をまだ見ていないが、ひとつ間違えれば
食中毒を起こしかねない台所環境や体を洗った感じのしない
お風呂場、というかシャワー室も改善できたのだろう。
・・・あの黒板、残ってくれたらいいのだが。

 なんというか、家から駅に辿り着き、ATMで残高見たら
えらいことになって大急ぎで家に戻り、お金の手配をして
また駅に戻り、といった塩梅で着いたのが開演ギリギリ、
「何かのミーティング」の最中に紛れ込んだ、という
いたたまれなさを抱え、始まるのを待つ。

 そうすると、前説を兼ねた「ボール回し」が始まり、
貰ったボールを結界にあるバケツに見手が投げ入れると
爆発音とともに「テロが起こったあと」の教室が目の前に。

 ある事件が「起こったあと」から「事の次第」へと
物語の「時間軸」は逆回転を起こし、どういう「外的なもの」に
よって、「テロ」というものが起こったのか、普通の人は
わかるはずもなく、「起こったこと」だけを見て、大変だ、どうしようと
右往左往している様子があり、加えて、恋の鞘当てだとか、
学校で起こりうるすべてのトラブル、不平不満、憤怒や憎悪が
少しずつじわりじわりと降り積もる様子を今までのエゴナクには
なかった「ラップ・ヒップホップミュージック以外の多ジャンル音楽」を
うまくリミックスして、そこに爆弾テロとカオスと野田秀樹を混ぜてみた。

 特に「合唱曲」という至って真面目な音楽を大事なところで
「使う」ことで「まじめ」と「ふまじめ」という「落差」が
「平穏」と「カオス」という「対比」として表現ができている。

 こんなにもえげつない「青春」というものになるのか!!
という驚き、けれども見手によってはこのえげつなさが
「怖さ」となってひとつ「引いた」見方をしてしまう危険性が。

 エゴナクが一つ「進化」する様子を見ながら考える。

 幾ら良い「戯曲」を書いた、書けた、としても、
スタニスラフスキー・システムなどの演技法・演出法をマスターして
演出能力を高めたとしても、幾ら良い技量を兼ね備えた演者を揃え、
空間のつくりや、音や明かりにこだわったとしても
これら演劇の各要素を「誰にどういう意図で伝えたいのか」
あるいは「誰にどういう意図で届けたいのか」を考えた
「編集する力」がこれからの演劇に必要なのかな、と。

 ・・・なぜ、海外で有名なクラブDJが一晩で何億も稼ぐのか?
それは「編集する力」が誰よりも図抜けているからである。
演劇も「編集する力」というものをつければどうにかなるのかもしれない。

 その端緒をこの演目を見ることで感じることができた。
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