劇団きらら「ガムガムファイター」

「ちゃんと」していたら
「決して」みる「ことができない」景色と
 ちゃんと「していた故に」みて「しまった」景色。


 ・・・ヒトサマニ、メイワクヲカケテハイケマセン。

 そういうような「正論」を「良識のある大人」は
いつも、いつものたまっている、うんざりするくらいに。
ほんとうはそうじゃないこと、わかっているくせに。
それを立場の低い人におしつけるのは、かなりしんどい。

 そんなこと考えていたら、ご飯ちゃんと食べていても、
夜きちんと寝ていても少しだけ調子が良くないので、
公演に行く前、間に合うギリギリまで横になる。

 さて、今日は懐も心もとないので家から大橋まで歩くことにする。

 そして箱に着いて、空間の中に入ろう、
そうしたらこの心細さは何とかなる。
今回もほぼ素舞台の上に「なんにでも化ける」箱馬が
登場人物の人数分。
客入れ音として、ジャズがうすーく、うすーく鳴っている。

 そういう状況でわたしは、わたしたちの生きている「場」が
「規則・規範」によって「定義されて」居る「法治」の「場」と
「ある特定の人物・あるいは集団」によって「定義されて」居る
「人治」の「場」、この二つに分かれていて、これらの「狭間」、
「端境」という「曖昧」で私たちは生きていることを知る。

 この「曖昧」を近年、「見える化」してきたのがmixiに始まり、
ツイッター、フェイスブック、ライン、Instagramを始めとした、
SNSと呼ばれる「新時代の双方向通信」だったのかもしれない。

 そんなことを考えていると、いつの間にか本編が始まっている。
まず、物語の「空間」は「ラブホテル」、それも「お客様」の立場ではなく、
「お客様」が「やらかした」後を「掃除して」何もなかったかのように
「仕事」をする立場を使い、表現されているのが今回の趣向。

 この「空間」について「底辺」であると「思う」人も存在するし、
逆に、というかそれに変わる言葉が見つからないが、
「日常」であると「思う」人も存在する。
けれども、この2つをそれぞれ「体験」した人はどうなんだ?

 そういった疑問をいけだみきはイタリア映画のような空気感を使い、
切なく、悲しいけれど愉快にお話の肝である、
「インテリ文化」という中で生きてきた人が、
自分の責任もあるけれど、「ヤンキー文化」に突然放り込まれ、
価値基準の違いをうまく認識することができず、
最初は戸惑っていたけれど
「幽霊」とともに働いている人の「家族」との交流で
徐々に慣れてきた、という流れで見せていく。

 がだ、人間は生活に慣れてくると自らが元々持っている、
持っていた価値基準を使って違う文化圏の人を
「査定する」ような態度を得てして取りがちになってしまう、
というか、確実に取ってしまう。

 そして現在はツイッターやらフェイスブックというSNSが
そういう態度を助長するから始末に負えないわけで。

 更にはその態度を受け取った不特定多数の
「預かり知らない人もどき」が「上から目線」での「同情」や「非難」
としかそれらの態度を受け止めきれず、
何がなんだか、訳のわからないことになってしまう。

 なぜ、そういうことになってしまうのだろう?
「いいね」などに代表される「他者」や「異者」の評価結果に
拘泥しすぎて「自分のあるべき姿」を見失ってしまうからかもしれない。
こんな時に外から「聞こえない声」として聞こえてくるのは
「ちゃんとしなさい、ちゃんとしなさい」という何処かからの声。
この聞こえない声を聞いてしまうと出来たこともできなくなるし、
わたしがわたしでなくなって、「ちゃんとした」仕事、
「ちゃんとした」収入、「ちゃんとした」家庭、
その他多くの「ちゃんとした」を失ってしまう。

 こうなったら、ものすごい勢いで人生堕ちるところまで堕ちてしまう。
落ちた底は土曜も日曜も祝日もなく、「ちゃんとした」人が
寝ている時間帯に起きて、働き、「ちゃんとした」人が
起きて、働いている時間帯は寝ている、
そういった「時間帯」を生きなければいけなくなるのだろう。

 ここまで堕ちたくないから粘り強く、ふんばろうとするけれど、
うまく行かないのが、人生なのかもしれない。

 うまく行かない苛立ちをうまく処理できず、
さらに堕ちていく人もあれば、踏ん張って、現状に妥協して
黙々と働く人もいる。
・・・わたしは一体どっちなんだろうか?

 ここ最近のいけだみき戯曲は「生きる」ということの「きつさ」や
「難しさ」を「優しく・柔らかく」して見手の前に差し出している。
故に、見たあと、何かを思わず考えてしまうのです。
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