最強の一人芝居フェスティバル=インディペンデント“INDEPENDENT:FUK”

スピードと、リズム感。

 どういう「大人の事情」があったのか、正直良くわからない。
今まで、このツアーの「現地受け入れ製作」はFPAPというところが
請け負ってきたのだが、今回はもう一つのところが請け負って、
そのせいか、久し振りにぽんプラザに「帰還」した!!

さて、いつものようにサクッと各演目を順番に書くよ。

ーーー
a.
「もうそうするしかない」
出演:大竹謙作(あなピグモ捕獲団)
脚本・演出:福永郁央(あなピグモ捕獲団)

・・・そう言えば、43歳の誕生日以来、あなピを見ていない。
まあ、いろんなことがありすぎて、というけれど。

 それにしても、ものすごい。
「私達は生まれながらの罪人」と気がつくように仕向けられ、
「抱えている罪」は一体全体、なんぞや?と考えさせられ、
「予知」が出来るくらい、私達のキャパシティに「余地」はあるのか?
「人生を終えて、三途の川を渡る前にある尋問」ってこういうものか?

 これら、たくさんの問がコンテンポラリーダンスではなく、
舞踏のリズムで演者は見手に問いかけていく。
問いかけられた見手は自らの「思考の海」に飛び込んで、
深いところまで沈み込む、このダーク感、半端ない。

 沈んで、沈んで、息が続かなくなって、苦しくなって、もがくように
空気のあるところに「戻って」来る感じが落語の「芝浜」という
演目のオチに似ていて、また驚かされる。

ーーー
b.
「ノノなのノノもの」
出演:せとよしの(アートユニット豆小僧◎)
脚本・演出:雪見周平(劇団コックピット)

 人生、「イヤダイヤダ」と言っているうちにきちんと「処理」しとけよ。
そういうメッセージが演者の体を通して聞こえてくる。

 自分もそうだけれど、人間という「生き物」は恐ろしいくらい脆いのだ。
その脆さを知ってか、知らずか、無理をして自分自身を「擦り潰して」、
「助けて」の声を聞かず、行き着く先は壊れちゃって、自分で作った
「薄い膜」の中に閉じこもる。

 そうなっちゃうと、色んな意味で大変だ。

ーーー
c.
「鉄の掟」
出演:竹口耕輔(謎のモダン館)
脚本・演出:白濱隆次(謎のモダン館)

 しらはまワールド、演者が変わっても炸裂。
というか、「短編戯曲」の達人なのかもしれない。
旗揚げから貫き続けている「とあるスパイの日常、及び周辺」という
お話のいちエピソードを演者を変えて見せるとあたらしい味わい。

 てか、スパイの世界って、恐ろしいくらいの規律の連続。
その連続に耐えられる気力・体力・記憶力を「試されている」様が
なんとも滑稽で、なんとも切ない。

 更にいうと、見えそうで見えない「地口落ち」という
「究極のちらリズム」が凄すぎて。

ーーー
d.
「ROYAL DESTINATION」—さすらえロンリーボーイ!ー
出演:寺川長(大帝ポペ)
脚本・演出:重松輝紀(バカダミアン)

  熊本の演者さんは「片岡演劇道場」から「熊本バレエ団」、
それぞれの「仕出し」で勉強できているから「身体言語」の質、半端ない。

 この「からだ」に福岡戯曲のいちジャンル、「捏造歴史物語」という
「言葉」が乗っかれば、ぽんプラザの空気が中国北京の頤和園に
いつの間にか変化してきている。

 光緒帝の幽閉、という「場所的な」ミクロから宇宙、天地開闢という
「場所的な」マクロ、辛亥革命一歩手前という「時間的な」ミクロから
さらには過去と現在がマーブル模様になっている「時間的な」マクロと
3次元の「演劇空間」を縦横無尽に動き回ってる。

 人間って、愚かだよな、けれども、素晴らしい!!

ーーー
e.
「女の子は」
出演:山崎瑞穂(万能グローブ ガラパゴスダイナモス)
脚本・演出:椎木樹人(万能グローブ ガラパゴスダイナモス)

 ものすごく深いなぁ。
始めてみずほを見た、というか、知り合ったときはなんともはや、
「清楚なお嬢様なんだけれど、ユニセックスの匂い」がする、
故に、いささか癖の強いわたしを色々あるが、「飲み込む」ように受け入れる。
・・・これがこぱるになると平気でガンガン「いじってくる」のだ。
ぶっきーは「だいひょうかんとくとれぽーたー」という感じ。

 で、「星降る夜になったら」@キャナルシティ劇場の
宣材写真から「ユニセックス」じゃない、やまさきみずほを
見せるようになって「なんか、いい」と思ってしまう。

 この「殻をむく」プロセスをしいきっつあんが冒頭部、
スーパーササダンゴマシンのパワポ芸から、お話の流れは
WWEのジョン・シナがぶっこんだ「ヒップホップとプロレスの融合」で
「美味しく」見せている。

 これは「ゴール」のお話じゃない、「スタートライン」に立つお話だ。

ーーー
f,
「楽屋から」
出演・脚本・演出:犬養憲子(演劇きかく「満福中枢」)
演出:大浜暢裕(ハイトラッド)
[招聘作品]from沖縄

 うーん、照屋林助の「てるりん自伝」(みすず書房刊)を手元に残しそこねちまった。
更にいうと、「琉球舞踊」と「琉球組踊」は同じなようであって、同じじゃない。
「琉球舞踊」は民俗芸能から直接来たもので、「琉球組踊」は民俗を「体系化」して
「外交」にも使えるように「琉歌」という教養も加えたもの。

 で、戦後沖縄の「文化復興」の中心となったのは照屋林助、嘉手苅林昌、
仲田幸子、「てるりん自伝」はそこのところがしっかり書かれているのに。

 これらの「豊穣な」琉球文化、という文脈で清水邦夫の「楽屋」という
戯曲を「琉球舞踊の名手」が演じる、という趣向。

 なんていうか、「日常を生きている人の本音」がこれでもか、と
矢継ぎ早に飛び出してきて、なんかヒヤヒヤするが、本音の裏にある
「どんなに貧乏で、酷い目に遭っても、私達琉球人は何度でも
 笑いながら這い上がって、立ち上がって生きて来たし、
 これからも笑いながら這い上がって、立ち上がって生きていく」という
「決意表明」に聞こえてきた。

ーーー
g.
「もしもし」
出演:福田恵(劇団レトルト内閣)
脚本・演出:中野守(中野劇団)
[招聘作品]from大阪

 人生における「雪隠詰」をめぐる「超短編集」という味わい。
この「超短編集」をたった一人で、30分に納める、ということがものすごい。
どうして、ドアが壊れているトイレに行くのか、というツッコミはなしで。
そうツッコめないくらい「深い」人生のお話。

 全体的な物語と物語を「つなぐスピード感とリズム感」がいままでの中で一番いい!!
INDEPENDENTシリーズを見る時、いつも思う「時間のダレ感」というものがない!!

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