ギンギラ太陽’s「スーパーマーケット三国志 決定版」

新年に相応しいエンターテインメント。 



あけましておめでとうございます。

 初めてキャナルシティ劇場というところでギンギラを見る。
本当は初進出、「地下鉄」のお話の時は他の日程と重なって。
それにしても、西鉄ホールとかと違って「演劇マニア」も「ギンギラマニア」も
程よく「客席」という森の中に「隠れて」いて、お互いがお互いの存在を主張することもない。
ある意味「客席の匿名性」というものが担保されている、というか。

 そんなことをつらつらと考えていたら、いつもの様に「西鉄バス軍団」による
「写真撮影大会」という前説を兼ねたアトラクションが始まり、
ムネトさんのかぶっているバスが100円循環バスでしか見られない
「博多阪急」塗装になっていたことにかすかな喜び。
2階席まで遠征して開演前からおつかれさまです。

 そして、はじまる前の一瞬、表演部そのものの広さと深さを感じて、本編へ。
お話の中身は「三国志演義」を皮にして福岡の流通業界の始まり、
そこから商品を「売る」から「買う」という「片方向性」の流れから
たくさんの人を巻き込んだ「双方向性」に変えた、これが「流通革命」なのだ。
この「素材」をダイエーやら渕上ユニード、寿屋、ベスト電器、丸和、
それぞれの草創期のよもやまという「調味料」を絶妙の塩梅で効かせ、
先人たちの知恵と勇気という「詰め物」がぎっちり詰まっていて、
和の「歌舞伎」、中華の「京劇」、という「亜細亜的種々雑多」という
「福岡のコスモポリタニズム」が隠し味。
…あと野田秀樹風味、という「新しい試み」もところどころに混ぜ込んでいるのは内緒だ。

 5年前だったか、6年前だったか、この演目のプロトタイプを福岡演劇フェスティバルの
「口開け」で見て、その時はダイエーやら渕上ユニード、寿屋、丸和、ベスト電器、
それぞれの草創期のよもやまが強調されていて、そこに悲しい恋の物語を効かせたのが、
長い時間をかけて熟成、整理されて今の社会と噛み合った物語に変化した。

 「流通革命」はこのあとも徐々に変化していき、「コンビニエンスストア」、
「ファストファッション」、「ネット通販」という形態にまで変化した。
その変化を何らかの形でこれらの会社は掴み切ることができずに今に至る。
・・・がだ、旦過の丸和フードセンターはコンビニが出来る前から24時間営業だったわけで。
なんかなぁ、この変化した形態そのものが「違和感」になっているなと。
売るのも、買うのも「人間」なわけで、肝腎の「人間」が置いてけぼりになってしまっているのかな。

 置いてけぼりになったことで、これから「何も残らない」という歴史を作ってしまうのでは、
という危機感を去年の12月16日以降強く感じるようになった。
けれど、このような閉塞感ばかりの世の中にも
必ず、どこかに突破口はあるから大丈夫。というメッセージを貰った。
まあ、自分の目の前にあることをコツコツこなしていくしかないよな。
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