ナカフラ演劇展 Cプロ

「ズー・ヴァリエーション」


 「死ぬ」とはいったい何なんだろう、「生きる」とはいったい何なんだろう。
さらには「殺す」とはいったい何なんだろう。
このような硬くて重苦しい問いを「セレクトショップ」という「おしゃれの動物園」を「場」にして
「リーディング」という形式を使い、考えてみた。

 ・・・「死んだ」という連絡が入った時、物語が勢いを増している。
勢いがつきすぎているから「私の話を聞いて」という「主張」が
暴力的にエスカレートして、行き着いた先が「あなたたち、わたしの話を聞かなかった、
 だからあなたたちを精神的に殺します、覚悟してね」というオチが怖さを増してくる。

 「私は死んだことにして」という言い訳をすることが一番いけないのだが。

「きいてごらんよ、ひばりのこえを」


 「北風と太陽」を思わせるやり取りだ。

 山小屋、という場があって、その場にものすごく歳の離れた夫婦が住んでいる。
夫は頭のネジが数本外れていて、精神的にも不安定。
妻はそれが我慢できなくて、それでも逃げるのが難しいがゆえにこらえている。
ここに外から若い男がやってきて、その場から逃してあげる、と言われたらどうなる?

 夫は夫でああいった罵詈雑言を吐いてはいるけれど、
本当は一人でいることが怖くて仕方がない。
だから、妻に「しがみつく」ことを選んでしまいたくなるが、
妻は夫にしがみつかれることを拒否している、だからそうなるのか。

 その場から逃してあげる、と言われて心のスイッチが切り替われば
まともな人間は外へと逃げてしまい、残った「こわれもの」同士が
慰め合うように酒を酌み交わす。

 この哀れさを引き継ぐかのようにマクベスの超短縮編へとなだれ込む。

 ヨーロッパやアメリカの文化は「殺人」という行為が当たり前のようにあって、
このことを基礎とした文化だった、ということをうまく見せていく構成がさすが。
わたしたち、日本文化の中にはない文脈だった、ということを思い知らされる。
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テーマ : 演劇
ジャンル : 学問・文化・芸術

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