劇団鹿殺し 「BORN SONGS」

やっぱり、人生はプロレスだ。

 迫力がすげぇ。
そんなことを感じさせる空間のつくり。
「程よい視点」とはこういうことをいうのだよ、みよしくん。
音や空気の圧力が人生そのものの塊になって襲ってくる。
しかも、情け容赦ないくらいの量と密度で。

 音や空気、そして人生の圧力が情け容赦なく襲ってくるのを
必死で受けていると、主人公の名前「辛島タエ」の意味がよく分かる。
・・・要するに、「辛いことに、耐えよ」というわけだ。 

 本当に私達が生きている、ということは辛いことだらけだよな。
自分の外では賑々しく派手にやってはいるが、一つ深いところに入ると
「流行り、廃り」というものに激しく揺さぶられて大変なことになるのだろう。

 この世の中の流行り、廃りというものが
プロレスの橋本真也や三沢光晴の「死に様」といっていいのかわからないが、
死ぬ数年前に起こった彼ら人生の出来事が色々とちらついていやがる。
このお話が土台となって、ここに「テニスの王子様ミュージカル」やら
「鼠の国」、「スーパー戦隊」、その他もろもろのコンテンツを使って、
皮肉というものをたっぷり効かせたパロディとして見せている。

 そうしてタエが耐えて行けば行くほど、人生を走れば走るほど、
さらには持てるものを出していけば行くほど、周囲を巻き込んで、
あるいは巻き込まれて恐ろしいくらい大変な目に遭う。

 タエ自身も周囲以上に大変な目に合っているのだが。
それでも彼女は運命を受けに受け通し、自身を出しに出し通す。
こうして骨と血と肉を作り上げ、たくさんの無念を背負って生きていく。

 この話を見ていたら、自分が人生の迷子になっていた時に
えりこねえさんから貰った言葉を思い出す。
人生、誰し何かしら努めを持っていて、
この勤めというものを果たさないと死ねないと云うらしい。
そのことを聞いて、私は不思議な安心感をもらった。
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テーマ : 演劇
ジャンル : 学問・文化・芸術

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