劇団ショーマンシップ「唐人歌舞伎・午前零時の椅子」

      これが本当の「自立」であり「自律」なのだ。


 男の「凛」というものを見せてもらった。
というか、私は重大なミスを「やらかして」しまった。
ある仕事でこの演目に触れた時、広田弘毅と
中野正剛を取り違えてしまって、中野正剛を
「総理大臣」という書き方をして、迷惑をかけて申し訳ない。

 がだ、このお話はそんなミスをカバーして、
わたしの間違いを「物語」と言う形できちんと教えてくれた。

 それにしても、最前列と二列目の椅子の使い方が
ものすごくいい、ひとつひとつのセパレート感が
きちんと出ていて、後ろにも、両隣にもストレスを感じない。
集中を切らせない工夫ができていてすごく良かった。

 物語は中野正剛が警察からの勾留から
帰ってきたことから始まる。
時代は「治安維持法」下の不自由な社会、
それでも自分を貫き、そしてたくさんの若い人間を
自分の家に書生やお手伝いさんとして住まわせて面倒を見ている。
それだけでもすごいのに、「護衛=監視」という名目でついた
若い特高警察官にも、尊大な態度を取らず、かと言って
卑屈にもならず、丁寧に接している。
更には世の中の色々な妨害を柳に風、とかわしていく
懐の深さがなんとも言えない。

 この懐の深さが物語全体に流れている「変な空気感」を
より一層際立たせている。
日本人はなぜ戦争へと向かったのか、諸説紛々あるが、
自分は最低でも2つ、多くて5つの理由をあげることができる。

 まずひとつは「日本民族」というものの優位性を知らしめる。
資源も何もない民族が「精神力」だけで勝つことが出来れば
痛快じゃないか、という「妄想」ともいう。
ふたつめはアジアを白色人種の魔の手から守るため、という大義名分。

 あとは聞く人によって誤解を招く可能性があるが敢えていう。
「にほん」という「国体保持」に不満や疑問を持つ人間を「駆除」するために
勝ち目のない戦いをやる必要があったから、戦争をした。

 「自らの視点で現実を見て、考える」ということを拒否する時点で
「にほん」という「国体」はそもそも「たたかう」資格を有しない。
そういった「違った物の見方や考え方」を尊重しなければ
「国体」は生き延びることができない、それでも生き延びることが
できたのは不満や疑問を持つ人間をあらゆる手段で駆除したから。
そんな流れを複層で見せていくから得体のしれない気味の悪さが
じわりじわりと見え、私たちは今もなおこのような空気に生きていることも
はっきりと見せている。

 しかし、そんな時代にも「自立と自律」について
きちんと考えている人間は少なからずいて、その人間が
発する言葉そのものが心を動かしていくという
ある意味「良心装置」も働いていた救いまで見せている。
中野正剛は本当の人間だった。

 けれど、あんな死に方はないだろう。
おしかさんもおしかさんだ、なぜそんなことに。
俺、悔しいよ。

 「唐人歌舞伎シリーズ」、やっとこさ現代に時間が近づいてきた。
現代に時間が近づいてきた事による「鋭さ」がじわりじわりとやってきた。
この調子で行ったら「西鉄ライオンズ秘話」から「黒い霧事件」の裏の裏、
亀井光の県庁問題、そこにくっついてきた「お布施事件」、
更には「ゲルニカ裁判」の真相、と福岡に住む人間が
目をそらしてはいけないことにまで踏み込みそうな可能性まで提示してきた。
スポンサーサイト
プロフィール

itumo25254you

Author:itumo25254you
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR