んまツーぽす 「いっすんぼうし」

フィジカルの強いエンターテインメント。

 ものすごくフリーダムな空間がそこにあった。
こんなに大きなバランスボールがあり、その他にもいろんな生活必需品が
大きな寸となって並んでいるのを見ると、えらく驚いてしまうのです。

 そして見手の集団にガチの体育会系を思わせるジャージのお姉さんが
わらわらわらとやってくるとなんていうか、「異質な演劇」というものが
これから始まるのだな、という気持ちになってくる。

 なんだかんだと見ていたら、演者、というか、
関係者が知り合いに声をかけて見手と演者が「混ざる」位置の
調整を始めている、これが「ポジション」に呼ばれる、ということなのか。
正直、「呼ばれる」ことが出来なければ、何も出来ないよな。

 客入れ音もなにか演劇とは違う、スポーツの試合のような感じ。

 まずは、バランスボールを巧みに使い、陸上のハードル飛越のムーブを使い、
「アスリート」の凄みをこれでもか、と見せていく。
そして、あるやり方で「お姫様」のコンテンポラリーダンサーを
「呼び込む」ところから「演劇」と「アスリート」が激しく融合していく、
その様がなんとも言えない。

 融合していけばいくほど、見手までも巻き込んですごいことになっている。
さらには、「演劇」をすること、という現実が映像で混ざっていくと
自分がかつて感じた「暗黒」というものを感じてしまった。

 そういえば、子供の頃の自分って、「暗黒」の中に生きていたのだろう。
「社会」という「集団」に巻き込まれて、なかなか馴染めず、光が見えない。

 その光を見出すためにあの頃のわたしは「演劇」というものを
欲していたのかもしれない。

 こういうことを考えながらも、一つ一つの要素にアメコミが入り、
精度も密度も恐ろしく良い、これを野田秀樹は「エッグ」という
演目で「演劇」という文脈に落とし込もうとしていたのかという発見。


 さらにはわたしはこういうことを演劇に翻訳したうえで、
実生活に翻訳して落とし込んでいる、そして伝えているということがわかった。
この発見をさらに広げた上で、また新しく見てみたい。
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テーマ : 演劇
ジャンル : 学問・文化・芸術

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