WET BLANKET 「羅城門」

この「区域」はわたしの「国」。

 今までとは違い、恐ろしくシンプルな表演空間。
黒黒々、黒一色に「檻」のように細い棒がたくさん立っている。
さらには「ひかり」の使い方もうまくなっている。

 そういう空気で「天上天下唯我独尊」と言わんばかりの
コーディネーションをのっけからぶちかまし、殺陣とアクションは
「劇団新☆感線」、身体言語の使い方は「柿喰う客」、
ストーリーラインは芥川龍之介の同名小説をベースにして
隠し味は「ヤマタノオロチ」という日本の古典中の古典と
さらにはゲーテの「ファウスト」を効かせた疾風怒濤のエンターテインメント。

 スサノオをファウストとすれば、ヤマタノオロチは
メフィスト・フェレスなのだろーか?

 なんていうか、手塚治虫の「ネオ・ファウスト」もこういう感じで
物語を「第二次世界大戦終戦後」の混乱期、という空気でやりたかったけれど、
「導入部」も終わらせることなく自身の寿命が尽きてしまった、という現実までも。

 演劇をすることで取り組んできた、あるいはつながって学んできたすべてを出して、
「我々にしかできないこと」を確立してきた、とはこういうことを言うのか。

 今まで見られなかった「からだの美しさ」やら「からだのしゃべり具合」と
いうものがところどころに見えていて、
これまでこのカンパニーに感じていた新感線の完コピでもなく、
柿喰う客の完コピでもない、それぞれの要素を混ぜあわせた
「ハイブリッドな身体言語」というものを確立した感じを受けた見後感。

 本当はなんか夜見に行って、その前に何かあったのかなぁ。
けれども、昼何も入れてなかったようで、昼見て、注文していた背広を
博多阪急に取りに行っておとなしく帰ろうかと思ったら、
スワップ版もいかがですかと案内が。

スワップ版

 こういうような演目の組み方、柿喰う客が「乱痴気版」と
いう形で得意としているところ、そこをことばは悪いがパクったなと。
さらに言えば、柿喰う客も「通常版」と「乱痴気版」の二演目セット券を
売ってくれたらもっといいのに、なんてことを考えてしまう。

 身体や「身体言語」が違うと流し込む情報量が違うなと。
さらに言えば、柿喰う客の中屋敷さんとWETのとーいの
「背景とするもの」の違いまで感じてしまった。
中屋敷さんは青森の出身で、そのせいかどことなく
太宰治やら、「不識塔」というものの持つ「不思議な魔力」を持った
空気を背負っている感じがする。
 対してとーいは青ピンショーのように「ホストクラブ」の空気を
背負っている感じがする、あののりで丸が一個多いメニュー表をみ(以下略。

 二つをまとめて見てみると本式版はラベルの「ボレロ」、
それに殺陣やら何やらのアクション付き。

 故に、からだや身体言語の使い方がモダンバレエ、
モダンジャズダンスの要素が込められている。

 対して、スワップ版はヒップホップダンスの身体と
身体言語できちんと「演劇」をやっている。
だから表演部の結界が多少違っていたのか、という発見。
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