ブルーエゴナク 「サヴァリーナトロメイド」

性と死を覗き、見た。

 なんていうか、北九州市小倉北区紺屋町の空気だよ。
福岡市博多区中洲、と違うところは薄皮一枚で「堅気の人間」が
生活していく空間が、あるということ。
このカンパニーのホームグラウンドがちょうどここにあって、
初めて見学した時、と言うかこの場所に行った時、
ハコのドアが開くまでひたすら街の空気を感じていたからよくわかる。

 「歓楽街」の甘く、退廃的な空気と生活していく空気が
絶妙な感じで混ざっていて、おまけに風、というか、空気の通りがいい。
そういう「流れ」というものがぽんプラザホールにできていた。

 ここに普通の「女の子」が二人存在していて
空間に入っていく見手と細かくコミュニケーションを取っていく。
入り口には綺麗に着飾ったおねえさんがこれまた細かくコミュニケーション。
キャバクラ的雰囲気を感じさせて、足を踏み入れたらここには
最先端、最先鋭の「身体芸術」が行われそう、もしくは行われる空気になっている。

 というか、こないだあった北芸プロデュース公演
「LAND→SCAPE/海を眺望→街を展望」を
おもいっきり意識した表演空間やなぁ、
「時の流れ」と「人の流れ」を見せる、という点で。

 こんなことを考え、客音に感心していると、
入り口にいた綺麗なお姉さんが表演空間に
ドサリ、ドサリと無造作に「投げ込まれて」物語が始まる。
というか、「お花のように」きれいな女の子、というか
「お花のように綺麗に飾られた」女の子って確かにいるんだな。

 キャバクラとか、風俗、という世界は正直複雑。
「嘘」と「ホント」、「生」と「死」、「正直」と「魑魅魍魎」、
「利口」と「馬鹿」、とにかく対照をなすものが背中合わせにくっついて、
そして激しく混ざっている。

 こんな世界で「働いて、生きている」女の子は「華やかさ」という「明」と
男の子には想像の付かない「おどろおどろしいなにか」という
「暗」というか「暗黒」の間にある「グレーゾーン」のところで
「わたし」を保ちながら生きている。

 信じられないくらいの大金を稼ぐ代償なのかもしれないが。
「華やかさ」というものの裏にある「暗黒」を男の子は果たして知っているのか?
知っていたとしてもその暗黒を「受け止めて」、「恋愛」までに成長できるのか?

 そういうことが出来ないことがわかっているから、
暗黒をうっかり見て、感じて、あまりにも恐ろしすぎたので
そういった女の子、というか世の中のすべての女の子に対して
「二股」、「三股」と「浮気」という形で「いじめて」しまうのかもしれない。

 そういうことで女の子は苦しんで、疑心暗鬼が止まらなくて、
自らで自らを痛めつけ、周りに迷惑をかけて、居場所をなくしてしまう。

 まあ、楽しくやるのはいいけれど、そこで生まれた「苦しみ」まで
背負う覚悟がなければまずいよな、という見後感。

 紺屋町、中洲と来て、今度は大阪宗右衛門町にある
「ウィングフィールド」で公演をやったらどう見えて、どう化けるのかな?
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